野球肘(少し珍しいパターン)
2015.3.13
3月も気づけば半ば。
先日の雪にはびっくりしましたね。
今日は少し元気ありあまってるのと、珍しい症例だったのでご報告。
症例。
11歳少年
主訴:投球時の肘、前腕、上腕の痛み
現病歴:以前より投球時に腕の痛み、特に肘付近が痛む
既往歴:両下腿シンスプリント、両母趾の違和感、肘と肩の痛み
捻挫を数回
初見:右橈骨下方変位・右肘頭部外側変位
左下腿腓骨下方変位、脛腓関節部離開
治療:右腕の骨の歪みを優しく刺激して骨を元の位置に戻す。
通常ならこれでほとんど取れます。
・・・が、痛みが残る。
う~ん"(-""-)"
他を探してみる。
ちなみに、治療前にお母さんと一緒に投球フォームのチェック。
お話によると、少し前から投げ方が変わったらしい。
特に指導されたわけでもなく、本人も変えたつもりもないという。
まあ、少し異常な部分があったので、正しい投球フォームを教えました。
この治療前の話が気になってはいたのですが、
踵をチェックしてみると、どうやら頸椎に異常がありそうなので、
頸を診てみると、
小学生の割にありえない歪み方してました。
そこで頸椎を首を触らずにww戻す。
患者さんに確認してもらうと、肘の痛みも少しマシになったとのこと。
考察:人間には色々な原始反射があります。
その中でも首がおかしくなると全体に影響を及ぼすことがあります。
今回の症例では、腕の捻じれを取っても緩解しなかったので、他の部分を
探したわけですが、うっかり見逃してしまうことも多いのでは。
彼の場合、首が右向いたまま固定していたので、
右肘を曲げようとした際に、肘周囲の筋肉に異常信号が送られたわけです。
この反射は全身に影響します。
もしかしたら、投げ方が変わったのもこの影響かもしれないですね。
経過をみてないので何とも言えませんが、きっと良くなると思います。
しかし、肘が痛いから、肘を治療するのが当たり前の世の中。
他の部分は診ないですよね。
私も疲れていたら、もしかしたらうっかり見逃していたかもしれません。
自分への戒めと、毎日の規則正しい生活。
あらためて大切だと感じました。
これから野球シーズン真っ只中ですね。
いつも野球少年を診ると興奮してついつい熱血指導してしまいますが。
うるさかったらすいません(@_@)
こういう治療院と先生だということでご理解くださいねww