野球肩・症例2(肩前方の痛み)

野球肩・症例2(肩前方の痛み)

2015,3,27

春を迎え、いよいよ野球シーズンですね。

今日からプロ野球も開幕。
昔はよく見てましたが、最近は忙しくて見ている暇もないです。

娘たちも大きくなってきて、野球を見ているとチャンネルを変えられるようにもなったり。

さて、学生さんたちで肩の痛みに悩まされている方が非常に多いです。

今回はなぜ肩の痛みが起こるのか、少し踏み込んで書いていこうと思います。





症例


患者:17歳高校球児


主訴:肩前方の痛みと、横に上げる際の三角筋部の痛み


現病歴:4日前、遠征で連投した際に急に肩が痛くなった。


既往歴:以前より肩の痛みがある。その他、腰痛、足の痛み、利き手の指の痛み




所見:
肩関節前方に軽度腫脹あり。
肩関節外転時(横に上げる動作)の際に三角筋付着部の痛みと可動域制限。
スピードテスト(−)インピンジメント(−)
左肋骨の上方変位、右肋骨下部の圧痛、可動域制限。
右前腕部の骨の緩み、前腕屈筋・伸筋ともに過緊張。
肘頭部外方変位、上腕三頭筋の遠位部の伸長制限。

施術:


まずは両下肢の調整をします。
彼は投手ですから、足がしっかりしてないと、フォームにも影響してきます。
筋肉の緊張を取り、骨を整えます。




次に腰部と骨盤部の調整をします。
野球は特に股関節を使う競技です。

この股関節の機能が低下するとプレーに大きく影響しますよね。
調整は5分程度で終わります。




そして肋骨の歪みを元に戻します。

肋骨がうまく動かないと、呼吸がうまく出来ないばかりか、
肩甲骨の動きも悪くなります。

肩凝りの原因にもなりますよね。




そして前腕と対峙します。


月に一度はメンテナンスに来てくれている彼ですが、
今回は過去で一番酷かったような気がします。


なんせ筋肉は膨張して膨れ上がり、
骨は歪み、そして緩みきっています。


前腕の状態は肩関節や肘関節にかなり悪影響を及ぼします。


骨の歪みと筋肉の緊張はなんとか取りました^_^
しかし骨の緩みだけどうしても取りきれませんでした(。-_-。)


骨の緩みは反復動作によって起こります。
なので元に戻るのも少し時間がかかる場合が多いです。

個人差はあります。
その時取れる方も大勢おられます。


自宅でのセルフエクササイズを教えて終了。



考察:


個人的にですが、どんな痛みでもその日に完全に取ってあげたいと思いやってます。
なので取りきれなかった日は寝るまで頭から離れませんm(_ _)m


もっと勉強しなきゃ。

少し解説します。
何故もこんなに前腕が歪んんだのか。


色々Checkした結果、
変化球の握り方のせいでした。


ストレートは以前より教えていたので問題なかったんですが、変化球はノーマークでした。


正しい握り方を教えて欲しい方は来院時お尋ねください。


あともう一つ原因があったのが投げる瞬間の投球フォーム。
左肩が下がらなかった為。


これは骨盤からくる肋骨の歪みのせいです。
左肋骨が上方変位してましたから。


野球の障害のほとんどは当たり前の動作が当たり前にできていないために起こります。


小学生の頃から正しい情報の元で練習を行っていけば、
野球肩や、野球肘はかなり防げるのではないでしょうか。


投手は早く投げたいと誰もが思います。
そうすると自然と腕に力が入ります。


しかし腕に力が入れば球速は遅くなり故障の原因になります。


打者は誰もが遠くに飛ばしたいと思います。
その力みがスイングを遅くし、身体は開きボールに振り遅れます。




では、どうやったら球速は速くなるのか
では、どうやったら打球は飛ぶのか。


知っているのと、知らないのでは大きな差になるのではないでしょうか。


高校最後の夏の前にそれを知った子。
小学生3年生の時にそれを知った子。


きっと大きな差になります。
野球してて、楽しさが違ってくるはずです。




少しでもそのお手伝いができるよう、私も最新知識をどんどん取り入れていきます。
そして惜しげも無くどんどんお伝えしていきますので(^_^)





ちなみに私は、来週から草野球が始まります。
知識はあっても、トレーニングも練習もしなければ、
当然結果は出ませんww


怪我のないようにだけ、野球を楽しみたいと思います。


画像の説明
↑イチローの若き時代。さすが元投手。完璧なフォームですね

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